ジャック・ゴー・ランタン

雑記を書きつつ、精神的に弱い人や、不器用な人の支えになれるようなブログを目指しています。

小説「何者」を読んで人間の汚い部分を知った(ネタバレあり)

青竹です。

 

先日、朝井リョウさんが書いた

「何者」という小説を見ました。

 

就職活動に明け暮れる大学生を中心にした話なのですが、人間の建前と本音などについて、よく考えさせられました。

 

Twitterの裏アカウントなどについても書かれており、

「うわー…リアル…」と思いながら楽しく読めました。

 

 

 

「何者」ってどんな話?

就職活動が始まった大学生5人を中心にした話です。

それぞれ大学生活も終わりに差し掛かり、

夢中だったバンド活動を辞めて、就活へと気持ちを切り替える者。

大学生活で経験した海外留学や色々な活動を実績として面接に臨む者。

斜に構えて「みんな一斉に就活やるなんて、馬鹿馬鹿しい」と言っていたが、周りの必死さに感化されて慌てて就活を始める者。

 

色々な登場人物がそれぞれの思いで就活に臨みます。

 

みんな「何者」かになりたがっている

物語が進むにつれて大学生の仲間5人で、仲良く就活の対策を進めて頑張ろうとするのですが、数ヶ月経っても上手くいかない状況にイライラしてきて、仲のいい空気の裏にどこかギスギスした棘みたいなものが出始めてきます。

 

就活を通して、企業に受かるように自分の経験を総動員して全力で求められてる者になろうとしているのに、それでも落ちる日々。

 

本当はちっぽけな自分だと感じているけれど、それでも就活では相手が求めているキャラを演じなければいけません。

 

就活時の本音と建前を使い分ける事ばかりが上手くなり結果が出ない日々が続いていきます。

 

作中に出てくるTwitterの書き込み

物語の中で、それぞれの登場人物のTwitterでの書き込みが出てきます。

 

Twitterの書き込みで就活での近況を書いてみたり、意識の高いことを書いてみたりしています。

 

僕もTwitterは利用して分かるのですが、

タイムラインを更新すると、

皆、「こんな所に行った」

「こんなことが出来るようになった」

など自慢でも無いですけど、すごい綺麗な部分ばかり書き込むんですよね。

 

自分の弱い部分は見せず、人から賛同されるような、賞賛されるような綺麗なタイムラインばかり流れてきて、

「リアルだなー」と思いながら見ました。

 

時に、そういう綺麗なタイムラインを見ては、

「皆はこんなキラキラした人生送ってるのに、自分なんて…」って思ってみたり。

 

面接で落とされるとまるで人格そのものを否定されてるような気持ちになる

 

物語の中で登場人物の一人がこんな事を言います

 

「 … …内定って言葉 、不思議だよな 」タイヤが地面に擦れる音がなくなって 、車内がより静かになる 。 「誰でも知ってるでけえ商社とか 、広告とかマスコミとか 、そういうところの内定って 、なんかまるでその人が全部まるごと肯定されてる感じじゃん 」肯定 、というような 、光太郎らしくない言葉がなめらかに出てきたことに 、俺は少し驚いた 。

 

企業に応募して、全力を出し切った上で落とされるというのは、まるでその人自身の存在そのものが否定されるような気分になってしまうと思います。

 

僕は就活の経験は無いのですが、

転職活動の時にエントリーするだけで断られたら、学歴や年齢制限などでバンバン弾かれまくったので気持ちはそれなりには分かります。

 

感想(※ネタバレあり)

 

※ここからネタバレありなので、まだ見てない人は戻ってください。

 

 

 

 

 

 

 

この本で僕が面白かったのは、

人間の建前と本音でした。

 

友人が就職活動に成功して、パット見では

「おめでとう!」と言いつつも言葉の端々から、本気で祝ってないことが分かったり。

 

主人公に至っては実は他の登場人物達とは違い、就職活動2年目です。

 

そう就職活動1年目を失敗してることがラスト近くで明かされるのです。

 

主人公はかつての演劇仲間や一緒に就活で協力してる人達をTwitterの裏アカウントで小馬鹿にしたように、つぶやき続けていました。

 

そのアカウントが一緒に協力していた就活仲間の女性にバレてしまい、その人の事をどこか下に見ている態度を軽蔑と共に責められ続けられます。

 

就活が上手くいかない自分を見たくなくて、

他の人間をちょっとでも小馬鹿にしないと自分を保てなくなる主人公は、Twitterの裏アカウントで人を見下したようなツイートを散々書いています。

 

 

人間の汚い部分を誰にも見られてないと思って、ぶちまけていたのにそれがバレてる事が判明したシーンは見ていてとてもハラハラしました。

 

 

就活もTwitterも共通点があるなー。と感じたのがこの本を読み終わって最初に感じた感想です。

 

 

就活では企業、面接官に気に入られるように自分の汚い部分や弱い部分を隠し、ちょっとでも綺麗で強い部分を飾って合格の可能性を高める。

 

 

Twitterでは、「いいね!」やリツイートが欲しくて、自分の凄さや体験した事を人に認めて欲しくて書き込む。

 

 

「自分を認めて欲しい」っていう意味では、Twitterも就活も似てるのかもしれませんね。

 

 

就活で苦しい日々を過ごしてる人、

または過ごした人などに読んで欲しいです。

 

 

 

青竹でした

´ω`)ノではでは